ダニエル・カーネマン著『ファスト&スロー上下』

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ダニエル・カーネマン著『ファスト&スロー
 ――あなたの意思はどのように決まるのか 上・下』


2002年ノーベル経済学賞受賞者である著者による、
2011年に刊行された、
全米ベストセラー待望の文庫本化です。


翌2012年には日本語版も刊行されていたのですが、
なぜかそれを買いそびれていた僕としては、
これは買わないわけにはいきません。


文庫化されていたのを知るや、
すぐに書店に向かいました。


 本書の原題、”Thinking, Fast and Slow”を意訳すると
「直感と熟慮」などの、日本語が当てられるかと思います。


人間の意思決定や判断がしばしば、
(経済)合理的なものから
ほど遠いものになってしまうのは、


この「直感」と「熟慮」のせめぎ合いによる、
「二項対立」が認知バイアスを生じさせているのが
原因であるというのが、本書全体に通底する主張です。


著者は「直感」を「システム1」、
「熟慮」を「システム2」と呼び


「気まぐれなシステム1と怠け者のシステム2」など、


絶妙 な擬人化によって、その機能を
読者に分かりやすく説明していきます。


 基本、人間は「システム1」だけで物事を処理し、
「システム2」をなるべく
起動させないようにする傾向があります。


要するに直感で判断して、
なぜそうなったのかを考えようとしない傾向なのです。


僕は結構その傾向がありますが
あなたはいかがですか?


いちいち熟慮していたら、
いつまで経っても結論が出ないし、
何より頭を使うのはそれなりにシンドいですよね。


このシンドさ、普段は気持ちや根性の問題だと断定して、
無理して「システム2」を起動させたりするものです。


実際は「システム2」を起動させることで、
多くのブドウ糖を消費し、
フィジカルへの負担も増しているとのことです。


それを起動させず、
怠けたがるのが、


どうやら人間という動物の本性のようです。


著者が「システム2」を「怠け者」と称したのには、
このような理由があり、


そして、ここに認知的錯覚が生じるスキが生まれます。


 しかし、この認知的錯覚は何も悪いことばかりではありません。


著者は資本主義を推進してきたのは
認知的錯覚であると喝破し、


また、企業のマーケティング活動とは、
「システム1」を最大限に刺激し、


認知的錯覚を積極的に引き起こしているという
側面があることを指摘しています。


つまり、我われマーケターは認知的錯覚で
飯を食っていると言えますね。


この指摘、広告制作に応用できる
考え方ではないでしょうか。


話は変わりますが、
ハヤカワ文庫さんって、
なぜか昔から他の文庫本より
縦にちょっと大きくて、


文庫用の定型ブックカバーには収まらないんですよね。
その点だけマイナス0.5。内容だけなら☆5つ!

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